「格安SIMって通話品質は大丈夫なの?安すぎて心配?」という声が良く聞かれます。私は格安SIMに乗り換えてから2年半ほど経ちますが、自信をもって大丈夫!と言い切れます。
とは言っても、しっかり理解して頂いた上で納得して頂いた方がよいと思いますので、ここでは格安SIMでの通話の種類を解説して、それぞれのメリットやデメリットをしっかり考えてみたいと思います。
また、格安SIMで通話プランを選ぶ際に、理解しておいた方がよいこともたくさんありますので、ちょっとややこしいかもしれませんが、読んでみてください。ではさっそく見ていきましょう。
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通話には、「通常の音声通話」と「プレフィックス電話」と「IP電話」の3種類が存在
通話と一言で言っても、下記3種類の通話方式があります。
- 通常の音声通話
- プレフィックス電話
- IP電話
スマホやガラケーなどの携帯電話あるいは、家の電話などで、昔から一般的に使用されている電話は、”通常の音声通話”です。
最近になって、格安SIMで多く利用されているのが”プレフィックス電話”です。また、”IP電話”も実は皆さんがよく使っている通話です。
では、この「通常の音声通話」と「プレフィックス電話」と「IP電話」は何が違うのでしょうか、具体的にチェックしていきましょう。
「通常の音声通話」と「プレフィックス電話」と「IP電話」の違い
まずは3種類の通話の回線がどう違うのか理解しておきましょう。
このイメージ図を参考にこれから説明していきますね。
「通常の音声通話」と「プレフィックス電話」は、電話回線を利用しているのに対して、「IP電話」はネット回線を利用
簡単にそれぞれの回線について、一言で言い表してみました。
「通常の音声通話」は、電信柱を伝ってひかれている電話回線を利用して、通話を実現しています。
「プレフィックス電話」は、上記の電話回線を途中で中継して、発信者と利用者での通話を可能にしています。
それに対して、「IP電話」は、インターネット回線を利用した通話です。インターネット回線を使った電話の例としては、「LINE」による通話があげられます。
今では、日常的に使われている「LINE」の通話機能ですが、これがIP電話なのです。他には「Skype」なども有名ですね。LINEなどでは電話番号はありませんが、格安SIMの中には電話番号を持てるIP電話も存在しています。
では、この「通常の音声通話」と「プレフィックス電話」と「IP電話」は、利用者にとって何か違いはあるのでしょうか。さらに掘り下げて詳細をチェックしていきましょう。
丸わかり!通話3種類のざっくり比較表!
通話品質 | 080/090の電話番号を持てるか | 通話料金 | |
---|---|---|---|
通常の音声通話 | ◎ | 持てる | 高い(20円/30秒) |
プレフィックス電話 | ◎ | 持てる | 安い(10円/30秒) |
IP電話 | △ | 持てるものもある | 無料~ |
上記の表はざっくりとした比較表です。さらにそれぞれの通話の詳細を説明していきます。
「通常の音声通話」の特徴
皆さん使用されている080/090で電話をする「通常の音声通話」です。大手キャリア(au,docomo,softbank)でも使用していましたよね。非常に通話がクリアで安定しています。この通話は、ほぼすべての格安SIMで対応しています。
料金に関しては、20円/30秒で、大手キャリアも格安SIMも同額となっています。次は、皆さんも馴染みが少ない「プレフィックス電話」について見ていきましょう。
「プレフィックス電話」の特徴
プレフィックス電話とは、通常の080/090の電話番号の前に固有の番号を付けて発信する電話のことです。
え?!いちいち何か電話番号の前につけるの?!と思われるかもしれませんが、格安SIMでは専用のアプリから発信することで、勝手に固有の番号を付けてくれますので、ユーザはアプリからただ発信するだけです。
また、受信側の人には、通常の080/090の電話番号が表示されますので、通常の音声通話と同様です。
通話品質も中継しますが電話回線を利用していますので、クリアな通話ができます。
そして、プレフィックスの最大の特徴は通話料金が通常の音声通話の半額(10円/30秒)となることです。上手く活用すれば携帯料金をかなり節約できますね。
続いてIP電話の特徴ですが、説明しておいた方が良いことが多いので、次の節でしっかり説明したいと思います。
インターネット回線を使用する「IP電話」の特徴
最後にIP電話を見てみましょう。
「IP電話」は3つのタイプに分かれている
この「IP電話」ですが、実はいくつかのタイプに分かれています。
- 電話番号を持たないIP電話
- 050から始まる電話番号をもらえるIP電話
- 自分の電話番号(080/090)でかけられるIP電話
それぞれ順番に見ていきましょう。
①電話番号を持たないIP電話
基本的に無料で通話できる「IP電話」は電話番号をもっていません。
電話番号を持たないIP電話として、例えば、LINEの無料通話機能やSkypeなどが当てはまります。電話番号は持っていませんよね。
これらは、お互いに同じアプリを入れていることが前提で使用することができます。LINEの無料通話機能を使って、固定電話に電話したりはできません。
②050から始まる電話番号をもらえるIP電話
050から始まる電話番号をもらえる「IP電話」です。
「通常の音声通話」は、携帯電話の場合、080/090で始まる電話番号を所有しますが、「IP電話」では、”050″で始まる電話番号を所有することになります。
また、電話番号を所有できますので、固定電話や携帯電話に、普通に電話できます。こちらは通話料が発生しますが、「通常の音声通話」のおよそ半額でサービスが提供されています。
留守番電話機能もありますし、簡単に複数の電話番号を持つこともできます。
ただし、デメリットとして、月額利用料金が必要なことや、相手に不審がられる可能性があります。
いきなり050の番号からかかってきたら、相手はびっくりしちゃいますから。「IP電話」をメインの通話に使うことはあまりおすすめできませんね。メインで「IP電話」利用するのであれば、下記のタイプがおすすめです。
③自分の電話番号(080/090)でかけられるIP電話
SIMに割り当てられている電話番号(080/090)そのまま通話することができます。基本的な機能は、050から始まる電話番号の「IP電話」と同じです。
このサービスを提供している格安SIMは、数がすくないですが、NifMoが例に挙げられます。「NifMoでんわ」は、IP電話であるにも関わらず、080/090の電話番号をもつことができます。
参考記事→「NifMoの特徴から評価や評判までを徹底検証」
「IP電話」全般に共通するデメリット
インターネット回線を利用している「IP電話」は、ネットの混雑状況によっては、なかなか電話が繋がらなかったり、音声が途切れ途切れになったり、通話品質が悪くなることがあります。
日常、インターネットなどを使っている方はよくわかると思いますが、ユーザが多い時間帯などはネットに繋がりにくくなったりしますよね。
それと同じで、インターネット回線が混雑すると、「IP電話」の通話品質が不安定になってしまいます。通話品質では圧倒的に「通常の音声通話」が勝ります。
「IP電話」全般に共通するメリット
デメリットの項目で書いたように、IP電話は通話品質もそれほどよくないのに、格安SIMを使う際に選択するメリットはあるのでしょうか。メリットは、下記のように大きく分けて二つあります。
①データ専用SIMと組み合わせて利用できるので料金を抑えられる
電話回線を利用した「通常の音声通話」であれば、音声通話SIMを利用する必要がありますが、「IP電話」であれば、データ通信専用のSIMでも利用することができます。「IP電話」は総じて料金が安く設定されていることが多く、無制限のかけ放題プランなども低料金で楽しめます。
②一つのスマホで複数の電話番号を持つことができる
一般的に大手キャリアなどでは、一つのスマホで複数の電話番号を持つことは困難です。しかし、格安SIMであれば、一つのスマホで090/080から始まる「通常の音声通話」とは別に050から始まる電話番号を持つことが可能です。仕事とプライベートを分けるなど、選択の幅を広げることができます。
格安SIMにおける通話機能で気を付けるべきことまとめ
IP電話なのか通常の音声通話なのかチェックする
「通常の音声通話」は、すべての格安SIM(MVNO)で、基本プランとして提供されていますのでチェックする必要はありません。しかし、通話料金が半額になる「プレフィックス電話」や通話料金が安い「IP電話」は、格安SIMにより対応の有無が変わってきます。
格安SIMを選ぶ際には、「プレフィックス電話」に対応しているのか「IP電話」に対応しているのかなどをチェックすると良いでしょう。特に通話料金を少しでも安く抑えたい方は、チェック必須ですよ。
最後に
今回は、「通常の音声通話」と「プレフィックス電話」と「IP電話」の違いについて、記事にしてみました。普段何気なく利用している通話ですが、それぞれ方式が異なりますので、格安SIMを選択する際には注意してチェックしてみてください。
最後に、通話、電話をたくさんしたい方におすすめの格安SIMを当ブログが選定しましたので、良かったら確認してみてください。
参考記事→「電話をたくさんする方へおすすめの格安SIM!当ブログ独自ランキング!」