ひっそりとして安定感のあるIIJmioとCMなどで大宣伝して評判の良いUQモバイル、契約するならどちらがおすすめなのか迷ってしまいますね。
ここでは、IIJmioとUQモバイルのサービスの違いから始まり、料金や通信速度の比較まで行い、総合的にどちらがいいのか検証していきます。
Contents
丸わかり!IIJmioとUQモバイルの比較まとめ
いきなりですが、IIJmioとUQモバイルのサービス、料金、通信速度の比較結果を先にお見せします!
”〇が付いている方が良い”という視点で見て頂ければと思います。
IIJmio |
UQモバイル |
||
回線 | 回線種別 | タイプD(ドコモ) タイプA(au) *DとAで料金異なる |
au回線 |
サービス | データ容量シェア | 〇シェアプラン有 | × |
かけ放題オプション | 〇3分/10分以内 | △5分以内 | |
3日間制限 | △低速時のみ有 | ×高速時もあり | |
無料WiFi | × | 〇 | |
店舗充実度 | △ | 〇 | |
料金の安さ | データ専用SIM | 〇 | × |
音声通話SIM | 〇 | × | |
解約料不要 | △ | × | |
通信速度 | 実測 | △ | ◎ 格安SIM No.1 |
- UQモバイルはau回線のみ
- かけ放題オプションはIIJmioの方が充実
- 料金はIIJmioの方が総じて安い
- UQモバイルには自社店舗がある
- UQモバイルには無料WiFiサービスがある
- IIJmioには家族向けのシェアプランがある
- 通信速度はUQモバイルの方が圧倒的に速い
これは、ざっくりとまとめた結果ですので、詳細は下記の記事を参考にしてくださいね。
IIJmioとUQモバイルのサービスを比較
IIJmioならドコモ、au回線に対応!UQはau回線のみ
IIJmioはドコモの回線を使うタイプDというプラン、auの回線を使うタイプAというプランを提供しています。一方UQモバイルはau回線のプランしか提供していません。
IIJmioなら、ドコモやauで使用していたスマホ端末をそのまま使用できますが、UQモバイルではドコモで使用していたスマホ端末はそのまま使うことができません。
SIMフリー端末をお持ちであれば、回線関係なく格安SIMで使用することができます。
データ容量は両社とも繰り越しできる
IIJmioもUQモバイルも余ったデータ容量を翌月に繰り越すことができます。
図のように、当月にデータ容量が1GB余った場合、翌月にその1GBを繰り越すことができます。
ただし、両方の格安SIMともに、有効期限は1カ月となります。翌々月まで繰り越すことはできません。
いまやデータ繰り越しサービスは必須のサービスですね。
バースト転送は両社とも対応している
両社ともにバースト転送に対応しています。
バースト転送とは、高速通信できるデータ容量を使い切って低速状態になっても、はじめの一定量だけ高速通信できるサービスのことを言います。
IIJmioは公式サイトでバースト転送に対応していることを明記していますが、UQモバイルでは明記されていません。ただし、UQモバイルの実際の速度を測定した研究所による調査で、バースト転送に対応していることが明らかになっています。
バースト転送があれば、低速状態でもテキストメインのサイトなら通常時と変わらないぐらの速度で読み込むことができるので、便利です。よくデータ容量をオーバーしてしまう方にはうれしいサービスですね。
データ容量をシェアできるのはIIJmioのみ
データ容量をシェアできるのはIIJmioのみとなります。UQモバイルはデータ容量をシェアできるプランを提供していません。
IIJmioのシェアプランをチェックしておきましょう。
IIJmio
IIJmioのシェアプランは家族向けで「ファミリーシェアプラン」と呼ばれています。データ容量12GBで、最大10枚までSIMカードを追加できます。
追加するSIMカードは、データSIMでも、音声通話対応SIMでも自由に組み合わせることができます。例えば、4人家族の場合、音声SIM4枚(スマホ4台分)を契約しても良いですし、音声SIM2枚+データSIM2枚という具合に組み合わせても良いです。
当ブログでは、シェアプランを提供する格安SIMの中でIIJmioを一押ししています。
通話料金が半額になるアプリがある?かけ放題オプションは?
半額になるアプリはIIJmioのみ
IIJmioは「みおふぉんダイアル」という通話料が半額になるアプリを提供しています。通常、大手キャリア(docomo,au,softbank)では20円/30秒ですが、「みおふぉんダイアル」なら10円/30秒で通話することができます。
一方、UQモバイルは通話料が半額になるサービスは提供していません。通常と同じ20円/30秒の通話料金となります。
UQモバイルは標準のアプリでは通話料を半額にできないので、ややデメリットですね。ただ、外部の「楽天でんわ」を申し込むことで通話料を半額にできます。「楽天でんわ」は月々無料で利用することができるアプリですが、楽天に会員登録が必要だったり、クレジットカードが必須だったりするのでやや注意が必要です。通話料金を少しでも安くしたい方は、検討してみてくださいね。
かけ放題オプションはIIJmioもUQモバイルも提供している
かけ放題オプションについて確認してみましょう。
IIJmioでは下記の料金でかけ放題オプションを提供しています。
かけ放題の制限時間 | かけ放題オプション料金 | |
---|---|---|
IIJmio | 3分以内 (家族なら10分以内) | 600円 |
10分以内 (家族なら30分以内) | 830円 |
3分以内なら何度でもかけ放題となるオプションと、10分以内なら何度でもかけ放題となるオプションの2種類を提供しています。
一方、UQモバイルもかけ放題プランを提供しています。「おしゃべりプラン」と「ぴったりプラン」と呼ばれる2種類のプランがあります。「おしゃべりプラン」は、1回5分以内の通話なら何度でもかけ放題となるプランで、「ぴったりプラン」は月合計60分以内の通話なら何度でもかけ放題となるプランです。
UQモバイルの「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」は、オプションとしての提供ではなく、月々の基本料金プランとして提供されているので、詳細は料金プランの節で解説しますね。
高速通信のオン/オフ機能は両社とも対応している
IIJmioもUQモバイルも専用のアプリからワンタッチで、高速通信(ターボ機能)のオンオフができます。データ通信量を節約したいときに、高速通信をオフにすれば低速(200kbps)通信になりますが、データ容量を消費することなくデータ通信を行うことができます。
IIJmioは「クーポンスイッチ(みおぽん)」というアプリ(左図)を、UQモバイルは「UQモバイルポータルアプリ」という名前のアプリ(右図)を提供しています。
どちらのアプリは、データ残容量もみることができます。IIJmioは非常にシンプルなインタフェースですね。UQモバイルは視覚的にわかりやすいように工夫されている印象を受けます。どちらが良いかは好みですね。
高速通信をオフにすると、低速通信(200Kbps)になりますが、バースト転送に対応しているため、メールやLINEぐらいなら、ストレスなく使用することができます。
3日間制限は両社ともあるがIIJmioの方が制限がゆるい
3日間制限とは「連続する3日間に所定のデータ通信容量を超過すると通信速度が制限される」という通信規制のことで、一般的にほとんどの格安SIMでこの規制があります。
IIJmioもUQモバイルもこの3日間制限があります。
IIJmioの場合は、公式HPに下記の記載があります。
最大200kbpsの通信が3日間で366MBを超えた場合、4日目に当該SIMカードの通信速度を制限する場合があります。
通常の高速通信時ではなく、低速通信(200kbps)時に連続する3日間で366MBを超えると、4日目に通信が制限される可能性があるということです。
一方、UQモバイルの場合は、下記のように記載されています。
0~24時までを1日とし、前日までの直近3日間の通信量が「6GB」を超えている場合はネットワークの品質および利用の公平性確保を目的に、通信速度の制限を行います。
高速通信、低速通信、関係なく、連続する3日間の合計通信量が6GBを超えると速度が制限されます。
こうして比較してみると、IIJmioは高速通信での3日間制限がありませんので、UQモバイルよりも優位ですね。
無料WiFiスポットを提供しているのは、UQモバイルのみ
IIJmioでは、無料提供しているWiFiスポットありませんが、UQモバイルでは、「Wi2 300 for UQ mobile」を無料で提供しています。
全国60000箇所以上のWiFiスポットで利用可能です。WiFiが利用できればデータ通信量を消費しなくて済むので、データ容量の節約にもつながります。
「Wi2 300 for UQ mobile」の詳細については下記の記事を参考にしてくださいね。
店舗サービスはUQモバイルが優位
IIJmioの店舗は主にビックカメラやコジマ、ヤマダなどの家電量販店に出店していることが多く、自社店舗を所有していません。申し込みはできてもサポートに関しては、基本的に「電話及びWebフォームで承る」と発表しているため、手厚いサポートは期待できません。
一方、UQモバイルは、家電量販店にも出店しているのですが、それだけでなく、UQスポットという自社店舗を展開しています。かなりの店舗数があるので、こちらからお近くにないかチェックしてみてくださいね。新規申し込みはもちろんのこと、契約住所の変更や、料金プランの相談にも応じてもらえます。
店舗に関しては、UQモバイルの方が自社店舗を有しており、サービスが行き届いている印象ですね。
IIJmioとUQモバイルの料金を徹底比較
まずはIIJmioとUQモバイルの料金表を個別にチェックしていきましょう。個別チェックの後に、比較表を作成して徹底比較していきます。
■IIJmioの料金プラン
IIJmioでは、ドコモ回線を使ったプランとau回線を使ったプランを提供しています。
・タイプD(ドコモ)
ミニマムスタートプラン (3GB) | ライトスタートプラン (6GB) | ファミリーシェアプラン (12GB) |
|
---|---|---|---|
データ通信専用SIM | 900円 | 1520円 | 2560円 |
データ通信+SMS | 1040円 | 1660円 | 2700円 |
データ通信+SMS+音声通話 | 1600円 | 2220円 | 3260円 |
・タイプA(au)
ミニマムスタートプラン (3GB) | ライトスタートプラン (6GB) | ファミリーシェアプラン (12GB) |
|
---|---|---|---|
データ通信+SMS | 900円 | 1520円 | 2560円 |
データ通信+SMS+音声通話 | 1600円 | 2220円 | 3260円 |
タイプAとタイプDの料金を比較すると、音声通話SIMの場合はどちらも同じ料金ですが、データ通信専用SIMではタイプDの方が140円料金が高くなっています。
続いてDMM mobileの料金表をチェックしてみましょう。
■UQモバイルの料金プラン
・無料通話付きの料金プラン
プランS | プランM | プランL | |
---|---|---|---|
月額料金 | 1年目:1980円 2年目以降:2980円 | 1年目:2980円 2年目以降:3980円 | 1年目:4980円 2年目以降:4480円 |
UQ家族割適用 月額料金 | 2台目以降は 1年目:1480円 2年目:2480円 | 2台目以降は 1年目:2480円 2年目:3480円 | 2台目以降は 1年目:4480円 2年目:5480円 |
データ容量 | 3GB | 9GB | 21GB |
通話(おしゃべりプラン) | 5分以内の通話何度でもかけ放題 | ||
通話(ぴったりプラン) | 2年間は 60分の無料通話あり | 2年間は 120分の無料通話あり | 2年間は 180分の無料通話あり |
UQモバイルの料金表は少しわかりにくいと思うので補足します。見方としては、まず、「おしゃべりプラン」か「ぴったりプラン」かを選択して、それぞれに合ったデータ容量を2GB,6GB,14GBから選択するという形になります。
「おしゃべりプラン」は5分以内の通話なら何度でもかけ放題となるプランで、「ぴったりプラン」は、2年間は月に60分の無料通話分(3年目以降は30分)がつくプランです。
・シンプルな料金プラン(無料通話なし)
月額基本料金 | |
---|---|
データ高速プラン(3GB) | 980円 |
データ高速+音声通話プラン(3GB) | 1680円 |
データ無制限プラン | 1980円 |
データ無制限+音声通話プラン | 2690円 |
こちらはシンプルな料金プランで、無料通話が付かない分、お手頃な料金となっています。
IIJmioとUQモバイルの料金表を比較
両社の料金を比較しやすいように、3GBのプランを抽出して比較表を作成しました。
データSIMプラン (SMS有) | 通話SIMプラン (データSIM+音声通話) |
|||
---|---|---|---|---|
IIJmio | UQモバイル | IIJmio | UQモバイル | |
3GB | 1040円(タイプD) 900円(タイプA) | 980円 | 1600円 | 1680円 |
データ通信専用SIMの比較
データ通信専用SIMの場合の差額をチェックしてみます。UQモバイルはau回線なので、IIJmioのタイプAの料金と比較すると、UQモバイルが980円、IIJmioが900円でIIJmioの方が80円安いことがわかります。
UQモバイルは、無料通話なしのシンプルなプランでは、3GBのプランしか提供していないので、より大容量の6GBや12GBのデータ容量を契約したい方は、IIJmioがおすすめとなります。
音声通話SIMの比較
【かけ放題なしの場合の比較】
音声通話SIMの差額をチェックします。UQモバイルの無料通話なしのシンプルプランと、IIJmioの料金を比較すると、3GBプランでUQ:1680円、IIJmio:1600円なので、IIJmioの方が80円安いことがわかります。
【かけ放題ありの場合の比較】
続いて、無料通話付き(かけ放題)のプランを契約するとどちらが安いのかチェックします。ここでは、契約するデータ容量はどちらも6GBとして2年間使用した場合の料金を比較します。
■IIJmioの場合: タイプA ライトスタートプラン(6GB)+10分かけ放題オプション(830円)
(2220円+830円)×24カ月=73200円
■UQモバイルの場合:おしゃべりプラン(5分かけ放題)+プランM(6GB)
(2980円×12カ月)+(3980円×12カ月)=83520円
UQモバイルでは、1年目と2年目以降では料金が異なりますのでやや計算が複雑になっています。料金を比較すると、2年間で10000円以上、IIJmioの方が安いことがわかります。
しかも、IIJmioでは、10分のかけ放題オプションを付けているのでさらにお得感がありますね。
このことから、音声通話SIMの料金は、IIJmioの方が確実に安いことがわかりましたね。
契約や解約の便利さを比較
契約のしやすさはどちらも同じ
契約について、IIJmioもUQモバイルも店頭あるいはインターネット経由で申し込むことができます。
インターネットで申し込みを行うとSIMカードが自宅に配送されます。その届いたSIMカードをスマホ端末に挿入して、自分で初期設定を行う流れとなります。
初期設定など、できるかな~?と不安に思われるかもしれませんが、両社とも電話でのサポート体制は充実していて、わからなければ問い合わせることができるので安心してくださいね。
UQモバイルの解約には注意が必要?!
IIJmioでは、データ通信専用SIMの場合は解約金は発生しませんが、音声通話対応SIMの場合は下記のように解約金が発生してしまいます。
(12ヵ月-利用開始月を0ヵ月とした利用月数)×1,000円
契約してから1年経たずに解約してしまうと、残りの月数に応じた解約料を支払うことになります。もしすぐに解約した場合は最大の12000円ですね。
続いてUQモバイルの解約料を確認します。
UQモバイルでも、データ高速プラン(データ専用SIM)では解約料は発生しませんが、音声通話プランでは解約料が発生します。また、おしゃべりプラン、ぴったりプランも解約料が必要です。
利用開始月から12カ月以内の解約で9500円
・「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」の解約料
利用開始月から25カ月目の契約満了月以外の月に解約する場合9500円
通信速度を比較
IIJmioとUQモバイルの通信速度を比較します。理論速度はどちらも同じですが、実際に使用した際の通信速度は異なります。
ここでは、keisoku.ioという24時間格安SIMの通信速度を公開してくれているサイトがありますので、そこのデータを参考に速度検証していきます。
IIJmioにはタイプD(ドコモ回線)とタイプA(au回線)があるので両方の通信速度を掲載します。UQモバイルはau回線のみですので1種類ですね。
それではとある平日の通信速度を比較します。
朝の時間帯(8時~8時半)
- UQモバイル 29.9Mbps
- IIJmio(タイプD) 8.5Mbps
- IIJmio(タイプA) 4.8Mbps
昼の時間帯(12時15分~12時45分)
- UQモバイル 25.0Mbps
- IIJmio(タイプA) 3.1Mbps
- IIJmio(タイプD) 1.0Mbps
夕方の時間帯(17時半~18時)
- UQモバイル 24.8Mbps
- IIJmio(タイプA) 4.4Mbps
- IIJmio(タイプD) 1.8Mbps
夜の時間帯(19時~22時)
- UQモバイル 19.8Mbps
- IIJmio(タイプA) 4.7Mbps
- IIJmio(タイプD) 3.6Mbps
以上の結果から全体を通して通信速度の速い回線順に並べるとこんな感じですかね。
- UQモバイル
- IIJmio(タイプA)
- IIJmio(タイプD)
圧倒的にUQモバイルの方が通信速度が速いですね。特に回線が混雑するお昼の時間帯でも、20Mbpsを超える速度を記録しており、格安SIMの中でも別格です。
IIJmioも決して遅い方ではありませんが、格安SIMで一番の速度を誇るUQモバイルには太刀打ちできません。UQモバイルの通信速度は大手キャリアと同じくらいの通信速度であり、時間帯関係なく、動画もスムーズに再生できますね。
IIJmioとUQモバイルどっちがおすすめ?
IIJmioとUQモバイルをサービスや料金、速度のあらゆる面から比較してみましたが、いかがでしたか?
サービスの細かな違いについて、わかって頂けたかと思いますが、最も大きな違いは料金と通信速度ですね。料金と通信速度のバランスから、どちらかを選択することになります。当ブログとしては、下記の選択をおすすめします。
- 通話をたくさんするなら、IIJmio
- データ通信しかほとんど使わないなら、UQモバイル
UQモバイルの「ぴったりプラン」と「おしゃべりプラン」は、IIJmioと比べて料金がかなり高くなることがネックです。通話をたくさんするのであれば、IIJmioにかけ放題オプションをつけたほうがお得です。
ただ、かけ放題が必要なほど通話はしないという方には、通信速度が速いUQモバイルをおすすめします。3GBの音声通話プランで月々80円しか変わりません。たった80円で、常に快適な通信ができるのであれば安いものです。
どちらを契約しても後悔しないおすすめの格安SIMです。ぜひ、当記事を格安SIM選びの参考にしてみてくださいね。