格安SIMの中には、データ通信時に最初の一定量だけ自動的に読み込み速度を上昇させて(バースト転送機能)、インターネットやメール、TwitterなどのSNSが快適に利用できる機能があります。
バースト転送機能があると、低速通信時でもデータ通信を快適に楽しめる可能性があります。
このページでは、そんなバースト機能のメリットや注意点を説明したのち、転送機能に対応している格安SIMを徹底比較していきます。
Contents
バースト転送機能の真実!丸わかり!
ここでは、バースト転送機能について今一度しっかり理解を深めておきましょう。
バースト転送機能とは?
バースト転送機能とは、下図のように通信開始時の一定量だけ通信速度が高速になる機能です。バースト機能は、データ容量を消費する高速通信の時は効果はありませんが、低速通信の時に効果を発揮します。
では、格安SIMでバースト転送機能が効果を発揮する低速通信モードになる条件とは、何でしょうか。下記にまとめました。
- 月のデータ容量を超過した時
- 3日間制限がかかった時
- 高速通信のオンオフ機能で低速モードに切り替えた時
月のデータ容量を超過した時
通常のプランでは、月々に利用できるデータ通信量が決まっています。そして、その月のデータ容量を超過すると自動的に低速通信となります。
3日間制限がかかった時
ほとんどの格安SIMでは、あまり大きくは公表していませんが、連続する3日間で使えるデータ通信量が決まっています。この規定されたデータ通信量を超過すると自動的に低速通信となります。
高速通信のオンオフ機能で低速モードに切り替えた時
格安SIMの中には、高速通信と低速通信をアプリを使って簡単に切り替えられる機能を提供している格安SIMがあります。これは、低速通信にあえてすることで、データ容量を節約するためです。
バースト転送機能のメリット
バースト転送機能があれば、上記のような理由で低速通信となっても、データ通信の始めの一定量だけは高速で通信してくれるので、データ通信量の少ないメールやLINE、SNSなどを高速通信時と同じように快適に利用することができます。
また、テキストが多いインターネットのぺージであれば、数秒で快適にアクセスすることができます。
高速通信のオンオフ機能を使って、あえてデータ容量を消費しない低速通信モードにすれば、月のデータ容量を節約することができます。
基本的にバースト転送機能があれば、高速通信のオンオフ機能も備えている格安SIMが多いので、そのような格安SIMを選べばデータ容量を節約しやすくなります。
バースト転送機能の注意点
非常に便利なバースト転送機能ですが、実はあまり効果が感じられない時もあります。
それは、動画やアプリのダウロードなど比較的大容量のデータ通信を行うときです。いくら初速だけ高速通信しても残りのデータ通信は低速通信になるので、ほとんど効果が実感できません。
バースト転送機能が使える用途は限られますが、使用用途によってはメリットが大きい機能です。それでは、さっそくバースト転送機能のある格安SIMをチェックしていきましょう。
バースト機能のある格安SIMを比較|ランキング発表
No.1 UQモバイル(UQ mobile)
格安SIM | 回線 | 料金 |
おすすめポイント! |
au | 3GB: 980円~ |
|
UQモバイルは、バースト転送機能に対応しています。公式サイトにはバースト転送について書かれていませんが、実際の速度測定結果からバースト転送機能に対応していることがわかっています。
バースト転送できるデータ容量については、詳細はわかりませんが、使用者の評判を調査するとニュースアプリやTwitter、Facebookなどはスムーズに表示できるようです。
また、UQモバイルは、通常の高速通信の速度が格安SIMで最も速く、評判が良い格安SIMです。大手キャリアから格安SIMに乗り換えられる方で、速度のことが気になる方に最もお勧めする格安SIMです。
料金についても、3GBのデータSIMが980円、音声通話SIMが1680円ですので、格安SIMの中でも安いです。ただ、au回線のみなので、ドコモの端末をSIMロック解除しないでそのまま使いたい方には、次のnuroモバイルをおすすめします。
No.2 nuroモバイル(nuro mobile)
格安SIM | 回線 | 料金 |
おすすめポイント! |
docomo |
2GB: 700円~ |
|
nuroモバイルはバースト転送機能に対応しています。公式ではあまり宣伝していませんが、実測結果から対応していることがわかっています。
バースト転送できるデータ量について詳細はわかりませんが、他の格安SIMよりも体感的に多いということが報告されています。予想にはなりますが、IIJmioやmineoの75kBよりも多く、OCNモバイルONEの150kBと同等、あるいはそれ以上ではないかと推測します。
nuroモバイルは、ソニーグループが運営する格安SIMでまだユーザ数はそれほど多くはありませんが、サービスはなかなか充実しています。
シンプルでわかりやすい料金プランを提供していて、1GB~10GBまで1GB刻みのプランを展開しています。
自分にぴったりのデータ容量のプランを選択できるので、他の格安SIMよりもお得に使える可能性が高いです。
また、格安SIMでは珍しいソフトバンク回線を提供していることも大きなメリットです。ソフトバンクの端末をそのまま使えるので、需要は高いでしょう。
No.3 OCNモバイルONE
格安SIM | 回線 | 料金 |
おすすめポイント! |
docomo |
3GB: 1100円~ |
|
OCNモバイルONEもバースト転送機能に対応しています。公式で対応していることが明記されています。OCNモバイルONEでは、バースト転送できるデータ通信量が150kBと他の格安SIMよりも多くなっています。
バースト転送量が多いと、それだけデータ量の大きい通信でも素早くダウンロードできることにつながります。バースト転送機能のサービスとしてはOCNモバイルONEは頭1つ抜きんでていると言えます。
OCNモバイルONEの特徴は何といってもNTTが運営しているという安心感でしょう。最近では、格安SIMから撤退する会社も多いので、そのような心配がないことはメリットとなります。
料金に関しては、格安SIMの中ではそれほど安いとは言えませんが、サポート体制やサービスの良さはトップクラスの格安SIMです。
No.4 IIJmio
格安SIM | 回線 | 料金 |
おすすめポイント! |
docomo au |
3GB: 900円~ |
|
IIJmioもバースト転送機能に対応しています。バースト転送できるデータ通信量は75kBです。
IIJmioは、格安SIMが始まった当初から充実したサービスを展開していて、安定感と人気がある格安SIMです。
IIJmioもmineo同様、au回線とドコモ回線を提供していて、料金も非常に似ています。ただ、mineoはCMを行い、積極的に宣伝してユーザ数を増やしているのに対して、IIJmioは派手な宣伝は行わずじわじわとユーザ数を増やすタイプです。
IIJmioのメリットは、mineoよりも通信速度に定評があることと、家族でシェアできる「ファミリーシェアプラン」が強力なことです。このあたりを重視される場合は、IIJmioをおすすめします。
No.5 DMM mobile(DMMモバイル)
格安SIM | 回線 | 料金 |
おすすめポイント! |
docomo |
1GB: 630円~ |
|
DMMモバイルもバースト転送機能に対応しています。公式でも対応していることが表記されています。低速通信時でも通信開始時の75kBは高速で通信できます。
DMMモバイルは、IIJmioと同じ通信設備を利用しているため、IIJmio同様、バースト転送機能に対応しています。
DMMモバイルの特徴は、全ての料金プランで格安SIMの最安値クラスであることです。料金プランも1GB~20GBまであり、選択肢も多いです。パケットのシェアサービスなどはありませんが、料金の安い格安SIMを求めている方におすすめの格安SIMです。
バースト転送機能に対応していれば、1GBなどの低容量プランを契約して容量を超過することがあっても、多少は安心できますね。
No.6 mineo
格安SIM | 回線 | 料金 | おすすめポイント! |
docomo au |
500MB: 700円~ |
|
mineoもバースト転送機能に対応しています。mineoが運営しているメディアに公式アカウントが対応している旨を記しています。バースト転送できるデータ通信量については明らかにされていません。
mineoは、ドコモ回線とau回線から好きな回線を選ぶことができます。また、mineoの一番の特徴はパケット(データ容量)を分け合えるサービスが充実していることです。
データ容量を家族でシェアできる「パケットシェア」や他のmineoユーザにデータ容量をプレゼントできる「パケットギフト」、さらに、データ容量を貯蔵あるいは引き出すことのできる「フリータンク」など、パケットの有効活用に関しては、格安SIMの中でNo.1です。
このような充実したサービスを提供しながら、料金も最安クラスですので近年ユーザ数を急速に伸ばしています。ただ、ユーザが増えすぎると回線が混雑して通信速度が遅くなる傾向にあるので、そこだけが懸念点です。
No.7 イオンモバイル
格安SIM | 回線 | 料金 | おすすめポイント! |
docomo |
1GB: 480円~ |
|
イオンモバイルもバースト転送機能に対応しています。公式には発表されていませんが、速度測定結果から対応していることが判明しています。バースト転送できるデータ量は75kBです。
イオンモバイルは、1GBの低容量のプランから50GBの大容量プランまで豊富なラインナップの料金プランを提供しています。料金も格安SIMの中で、最安値に近く、特に4GBプランは非常にお得感があり、3GB~4GB容量帯では最もおすすめする格安SIMの1つです。
イオンモバイルは、ショッピングセンターのイオン内に店舗があるので、トラブルや何か困ったことがあった際に直接相談できるメリットがあります。格安SIMを初めて使う方には非常に頼りになりますね。
No.8 楽天モバイル
格安SIM | 回線 | 料金 |
おすすめポイント! |
docomo |
3.1GB: 900円~ |
|
楽天モバイルもバースト転送機能に対応しています。公式にはアナウンスされていませんが、通信速度の実測結果から対応していることがわかっています。バースト転送が機能するデータ通信量は75kBです。
楽天モバイルは、端末をセットで購入する場合にお得な格安SIMです。スマホ端末のラインナップが他の格安SIMよりも多く、今現在スマホ端末を持っていない方におすすめする格安SIMです。
まとめ
以上、バースト転送機能のある格安SIMの比較でした。公式で宣伝していなくても、実はバースト転送に対応しているという格安SIMもけっこう多かったですね。もう少しアピールしても良い機能だと個人的には思うんですけどね。
低速通信時でもバースト転送機能を使えば、快適にデータ通信を行える可能性が一気に高まります。特に、データ容量を節約したい方や、頻繁に月のデータ容量を超過してしまうという方は、バースト転送機能に対応している格安SIMから選択するのがおすすめです。
今回、紹介した格安SIMは、どれもバースト転送機能がなくてもおすすめできるほど、料金の安さとサービスの良さを兼ねそろえた格安SIMです。
この中から、ご自分の使用用途に合った格安SIMが見つかれば嬉しいです。今回の記事が少しでも格安SIM選びの参考になれば幸いです。